赤ちゃんとのふれあい体験に代わる                     「いのちを考える授業」

             ~コロナ禍の今だからこそ、大切な事~

 

赤ちゃん人形をだっこして~

 

普段はなかなか見ることができない友達の頬、ゆるんだ優しい顔を見られたことは私を少し

ハッピーにしてくれました。

本物ではなかったけど、「赤ちゃんって癒しだあ」「赤ちゃんってかわいい」という温かい気持ちを忘れたくない。(中3女子)

 

 

 

令和2年度  浜松市赤ちゃんとのふれあい体験事業

 

令和2年度は一斉休校で始まり、様々な行事が中止。今までの当たり前は通用しなくなりました。

 

もちろん、このふれあい体験も、三密を避けられない為、参加者の安全を考え、親子さんと直接ふれあうことは市内全校で取りやめになりました。

 

 開催予定だった学校も次々と中止を決める中、何校かは、助産師による『いのちの話』だけ実施。更に何校かはそれに加え、子育て経験者の話や、赤ちゃん人形を抱っこする授業を実施しました。例年に比べたら不十分に感じたのですが、生徒児童の思いがけない程の素敵な笑顔にたくさん出会う事ができました。

 

 

 

① 助産師による『いのちの対話授業』

 

     愛あるいのち・あなたはいのちを繋ぐ人

 

   *小学4年生(1/2成人式)1クラス毎(各教室)

 

   45分×2時限(赤ちゃん人形抱っこも含む)

 

  *中学3年生 学年全体(又は2回に分けて)5060分(体育館)

 

                

 

助産師だから伝えたいいのちの重み。「違う事からスタートしよう、受け止め合おう」をコンセプトに、対話をします。唯一無二のいのち。ここにいるだけで100点満点。お産の時、お母さんも頑張ったけど、赤ちゃんだったあなた自身が頑張ってくれたから、今日出会えました。胎盤もへその緒もあなた自身が作りました。「生まれてくることができたその力強さ」。その自分をほめてあげてほしいと伝えています。

 

  

 

② 講話と赤ちゃん人形抱っこ

 

     『赤ちゃんは魔法使い』

 

  *中学3年生 1クラス毎 5060分(各教室)

 

                

 

・本来、実施するはずだったふれあい体験のビデオ(昨年以前のもの)を観て、そこに映しだされる中学生の笑顔、パパママの我が子に向ける眼差し、赤ちゃんがママを見つめるキラキラした目から、気持ちを想像する。

 

・子育て経験のあるスタッフが、母子手帳や写真などを見せながら、子育て中のエピソードや気持ちを伝えたり、以前ふれあい体験に参加されたママからの手紙を紹介し、親の気持ちに触れ、なぜ、「赤ちゃんは魔法使い」と呼ばれるのかを考える。

 

・赤ちゃん人形を抱っこする。

 

先生にも協力していただき、生徒が赤ちゃんを充分感じ取れるよう一人ひとりに丁寧に手渡す。(始業前、生徒の手指消毒)

赤ちゃんを抱っこした時の自分の気持ちに気づく。      

助産師による『いのちの対話授業』の感想

 

◎苦労して私を産んでくれたこと、生まれてきた私を喜んで抱きしめてくれたこと、15歳まで無事に健康に育ててくれたこと、やっぱり親って「すごい」と改めて感じることができました。私も生まれた瞬間、自分の力で肺を膨らましたようにこの先の困難もキラキラしながら乗り越えていきたいです。

 

 

 

私は今回のお話を聴いて、私が生まれてきたことは奇跡なのだと改めて思いました。何億分の1の確率で生まれ、本当にたくさんの人、たくさんの愛情によって今、14歳まで成長することができたのだと思いました。誕生日には産み育ててくれた両親やたくさんの人に感謝の気持ちを伝えられるようになりたいです。

 

 

 

◎今まで、何でもできる姉と比べて、できない自分の事が嫌いでしたが、今日のお話を聴いて、自分は自分らしく生きていいんだと思えるようになりました。他の誰でもない。自分の名前のような自分でありたいと思います。

 

 

 

◎僕は正直、自分の命なんてどうでもいいと思っていたけど、お話を伺って、命は大切にしようと思った。

 

 

 

◎「あなたはあなたの人生をいきればいい。みんな違っていいんだから!」という言葉に感激しました。「私は私でいいんだ。」ととても安心した気持ちになれました。

 

講話と赤ちゃん人形抱っこの感想

 

◎今までの赤ちゃん体験の写真やお母さん方の手紙を見せてもらって感動しました。赤ちゃんを見て私たちが笑顔になり、私たちを見て赤ちゃんが笑顔になる。そんな連鎖、素敵だなと思いました。私たちが知らなかった親目線の気持ちを聴くことができ、心に刺さりました。子育ての大変さを痛感しました。

 

 

 

◎本当の赤ちゃんに触れることはできなかったけど、お話を聴いていて優しい気持ちになり、ついお人形を抱くとき、自分の心が「ママ」になってしまいました。楽しかったです。

 

 

 

◎「子どもを産んだ時は、苦しみよりも断然喜びの方が勝ったよ!」という言葉を聴いて、自分の親にも産んでくれたことに「ありがとう」という気持ちでいっぱいになりました。

 

 

 

◎実際に赤ちゃんと触れ合うことはできなかったけれど、私たちが、今こうして生きていることを当たり前ではなく、たくさんの周りの人たちの頑張りで生かされているんだな。と思いました。

 

 

 

◎「死のう」と思ったことがあるのですが、そんなことは絶対に思っちゃダメだし、思わせてもダメだと思いました。人は人を大切に、命は命を大切に。僕は、幼稚園の先生を目指しているので凄く為になりました。

 

 

 

◎僕は男なので、出産について深く考えたりしたことはなかったけど、話を聴いて、出産する女性の大変さもすごく伝わってきました。でも、それを忘れさせるくらい赤ちゃんが生まれた喜びがあることを知りイメージが変わりました。自分を産んでくれた親に感謝しないといけないと思いました。

 

 

 

◎今、世の中ではお互いの顔を見て多くの人たちと話すことはできません。しかし、私は多くの人と繋がっているのだという事を忘れないようにしたいです。そして今できることを一生懸命やりたいと思いました。

 

 

 

◎母親はとても強いなと思いました。そして生まれてくる赤ちゃんも強いことを知りました。繋がれてきた命なので一生大切にしなければいけないと思います。

 

 

 

◎お人形でしたが、笑っている赤ちゃんを見ると、自分もほっこりした気分になり自然と笑顔になりました。